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導入事例

2022.06.13

【メリービズ経理DX 導入事例】伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社

DXを軸にした総合的な経理・会計コンサルティング『メリービズ経理DX』の導入事例をご紹介します。

今回ご紹介する伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社は、鉄鋼製品等の輸出入および販売、加工、サプライチェーンマネジメントなどを営む商社です。

2020年より『バーチャル経理アシスタント』、2021年より『メリービズ経理DX』を合わせてご利用いただいている同社は、営業経理の業務から連結決算・IFRS対応・財務諸表作成など高度な会計業務まで、経理・会計の幅広い領域でメリービズに業務をご依頼いただいています。

 

月次の経理業務から、連結決算・IFRS対応など高度な会計業務支援まで。メリービズが提供する「経理DXコンサルティング」の活用法

経営管理の肝とも言える、決算業務。1年の経営の集大成として、膨大な業務を正確に仕上げる必要があり、この業務の正確性の向上と効率化は不可欠。しかし、人員やノウハウが不足していることで思うように業務を進められていない、あるいは日常業務以外の業務改革などのプロジェクトに人員を割けないという会社は少なくないのではないだろうか。

鉄鋼製品等の輸出入などを手掛ける、伊藤忠丸紅鉄鋼もそんな課題を抱えていた企業の一社。同社の経理部で部長代行兼営業経理第二チーム長を務める鍵冨 善宏さんは「かつて、人員不足が原因でメンバーの負荷が増大し、組織に閉塞感が漂ったり、日常業務とプロジェクトが両立できないなどの弊害が起きていました」と語る。

そこで、営業経理の業務から連結決算・IFRS対応・財務諸表作成など高度な会計業務まで、経理・会計の幅広い領域でメリービズに業務を依頼。支払業務など一部の経理アウトソーシングから始まった取り組みは、『メリービズ経理DX』を利用した決算業務支援や業務プロセスの効率化/再構築支援にまで及んでいる。

チームが抱えていた業務・組織の課題から、高度な専門性を要する連結決算/IFRS対応などのコンサルティング・業務支援をお任せいただいた背景、取り組みによって生じた効果などを伺った。

 

従業員は約1,000名。「この規模ならでは」の難しさがある

──まず、鍵冨さんがチーム長を務めている営業経理第二チームの業務内容から教えてください。

鍵冨:担当する営業本部の決算を締めることが役割の一つです。弊社には営業本部が5つあり、営業経理第二チームではそのうちの3つを担当しています。そして、それぞれの営業本部の傘下には複数のグループ会社があり、四半期ごとにそれらの数字も含めた連結決算をまとめることも我々の役目です。

厳密に言えば、全社の連結決算を仕上げるのは決算管理チームという経理部内の別チームです。しかし、仕上げの前段階、具体的には各グループ会社から上がってくる数字の整合性を確認し、必要に応じて勘定科目の組み換えやIFRS修正仕訳を行うといった業務は営業経理チームが担当しています。連結決算に関する作業工程の3分の2ほどは、営業経理チームが担当していることになると思います。

──営業経理というと、事業部の相談や問い合わせに応じながら、部ごとの数字をまとめるというイメージが強いですが、貴社の場合はそれだけではない?

鍵冨:そうですね。当然、個別の取引の仕訳に関するものからシステムの使い方に至るまで、営業本部からの問い合わせは多いですし、それらに対応するのも私たちの重要な仕事です。しかし、弊社の営業経理チームに求められるのは、そういった業務だけではありません。

そういう意味では、大企業の営業経理部門と主計部門の一部を兼ねた機能を備えているようなイメージでしょうか。現在、弊社の従業員は単体で947名(2022年4月1日現在)です。もっと規模が大きな会社であれば、経理部内に連結決算を担当する専任チームと各営業部の決算を担当するチームがあって、それぞれが独立して業務を行っていると思います。逆に、もう少し規模が小さい企業であれば、チームを分けず経理部としてさまざまな業務を担当しているでしょう。

私たちは、まさにその中間。つまり、伊藤忠丸紅鉄鋼の営業経理チームのメンバーは、それぞれの営業部門がどのようなビジネスを展開しているのか詳細まで把握した上で、営業部門の決算業務を担当しなければなりませんし、同時に連結決算に関する業務知識も持っていなければなりません。幅広い知識とスキルが求められる環境なのです。

 

「通常業務+新規プロジェクト+人員削減」で残業時間が危険水域に

──幅広い業務を担当しているということで、組織としての課題も少なからずあったのではないでしょうか?

鍵冨:最も大きな課題は、残業過多でした。メンバーの残業時間が大幅に増えてしまった時期があったのです。先程申し上げたように、営業経理の仕事は幅広く、それだけでも大変なのですが、昨年内部統制を強化するためのプロジェクトが立ち上がり、社内報告や会計監査における報告事項が増え、さらに網の目が細かい業務遂行が必要となりました。もちろん、プロジェクトが立ち上がる前までも細心の注意を払って計数を確認していましたが、さらに細かな確認作業を行う必要性が生じました。

また、コロナ禍による在宅勤務の増加や電子帳簿保存法の改正への対応等も考えなくてはなりませんでした。それまで紙で管理していた請求書や契約書などをペーパーレスで確認・回付・処理した上で電子保存する、いわゆる経理業務のペーパーレス化を推進することに。

──通常業務に加えて、ということですよね? それはかなり大変そうですね……。

鍵冨:それだけではなく、人事異動等もあって部内で経験値の高いメンバー数が減ってしまっていました。弊社は事業投資等も活発ですので、営業部やグループ会社の決算体制や内部統制を強化するために経理知識を持った人材を配置しようという案が持ち上がり、結果、経理部から人員を派遣する必要があったためです。

その結果、経験値が高い人員を中心に一人ひとりの業務負担が爆発的に増大し、残業時間が危険水域に達するような状況になってしまったのです。

 

「業務の継続性」を担保するためのアウトソーシングという選択肢

──課題に対する打ち手としては、どのようなものを考えたのでしょう?

鍵冨:一般的な打ち手は「人を増やす」ですよね。考えられるのは、「異動」と「採用」です。しかし、「経理知識を持った人材を事業部にも配置する」という考えのもと、経理部から人を動かしたばかりだったので、すぐに異動によって人員を取り戻すことは難しい。

次に考えたのは採用です。しかし、この手段も短期的な解決策としては難しいと思いました。理由としては、先程言った「弊社ならでは」の事情があるからです。連結決算に関するスキル、あるいは営業経理に関するスキル「だけ」を持った人材であれば、採用は難しくないかもしれませんが、弊社の営業経理チームが求めるのは、どちらのスキルも有する人材です。

もちろん、いずれか一方のスキルを持っている人材を採用して時間をかけて育成することはできますし、実際に実行にも移していましたが、育成して課題を解決するまでには一定の時間がかかってしまう。残業過多という問題は、すぐにでも解決しなければならなかったので、当時置かれていた状況を即座に改善するためには採用以外の特効薬も必要だと判断しました。

──そうして、アウトソーシングを検討することに?

鍵冨:その通りです。ただし、「メンバーの残業時間を減らす」という短期的な目的のためだけに、アウトソーシングを導入しようと考えたわけではありません。BCP(事業継続計画)の観点からも、この手段が最適だと判断したのです。

人員が不足していたということもあって、たとえばメンバーの誰かが病気などで長期的に働けなくなってしまったとき、確実に業務が停滞してしまうことが予想されました。

業務が属人化してしまっていて、その継続性が担保されておらず、常々この状況をどうにかしなければならないとも考えていました。定型化できる業務を外に出し、安定的にその業務を遂行し続けるための体制を構築できるアウトソーシングは、まさに最適な打ち手だったわけです。

──経理業務のアウトソーシングサービスを展開しているのは、メリービズだけではありません。なぜ、選んでいただいたのでしょうか。

鍵冨:最も信頼できると感じたからです。複数社のお話を聞かせていただいたのですが、その中でもメリービズさんの体制なら、安心して業務をお任せできると感じました。

業務を担当いただくスタッフさんの仕事が丁寧でレベルが高く、かつ人の入れ替わりがあったとしても問題なくスムーズに業務を遂行する体制を整えていること、そして、経理業務の専門性はもちろん、営業経理の経験やビジネスモデル理解が深く、信頼感がありましたね。簿記や仕訳といった経理そのもののスキルのみならず、ERPシステムの仕組みやカスタマイズにも精通されていることも大きかったです。

 

『メリービズ経理DX』に連結決算・IFRS対応など専門領域も依頼

──まずは支払い業務など、いわゆる事務的な業務のみでしたが、現在はそれだけではなく、決算に関する業務もお任せいただいています。幅広い業務をご依頼いただくようになった経緯をお聞かせください。

鍵冨:依頼した当初は、メリービズさんにお願いできるのは定常的な経理業務のみなのかなと思っていたので、まずはそういった業務をお願いさせていただきました。弊社の現場のメンバーたちと業務フローや業務分担を考えながら進めてもらい、最初はうまく行かなかった部分もあったかもしれませんが、程なくして安定して業務が進むようになりました。現場の負荷も大きく下がりましたし、メンバーからもたくさんの好意的な意見をもらいましたね。

しかし、再三申し上げているように、私たちの業務は連結決算にも及びます。メリービズさんのおかげで、営業経理チームの業務負荷をかなり下げることができたのですが、決算管理チームについては課題が残ったままでした。

──具体的には、どのような課題があったのでしょう?

鍵冨:キャッシュフロー計算書の作成、IFRS調整などの業務が決算時に集中することで、担当メンバーの短期的な業務負荷が非常に大きくなっていました。また、連結対象となるグループ会社が100社を超えている中、短期計画、短期計画2次集計、注記計画、上期見通し、下期見通し、月次連結、四半期末連結決算を積み上げ形式で非常に短期間で仕上げていかざるを得ない環境であることも、負荷が恒常的に大きくなっていた一因です。

そこで、あるときメリービズの営業担当の方に、その状況について共有したところ「決算管理チームの業務についても、お手伝いできることがあるかもしれない」と。

──それをきっかけに、決算業務についてもお任せいただくようになったのですね。

鍵冨:はい。決算業務と予算策定に関する一部業務をアウトソーシングさせてもらいました。より具体的に言えば、決算業務においてお任せしたのは、単体キャッシュフロー計算書の作成、連結パッケージのチェックや連結修正仕訳の計上、そして会計基準をIFRSに組み替えるための分析・集計からシステム入力に関する業務などです。また、予算策定業務については、計数集計作業だけでなくプロセスの見直しやシステムの改修なども進めていただきました。

こうした業務には会計士などの専門性・実務経験を要するため、誰にでも依頼できるものではありません。『メリービズ経理DX』を利用すれば、会計士として監査法人での決算支援やDX支援を経験したコンサルタントに参画いただけると聞き、安心して依頼することができました。   

また、お願いした業務をただ遂行するだけではなく、業務フローなどを見直し、効率化も合わせて提言してくださったのがとてもありがたかったですね。

──決算業務をアウトソーシングしたことによって、どのような効果が得られましたか?

鍵冨:業務の「脱属人化」が進みました。また、システム改善・改修に取り組んでいただいたことによって作業プロセスが効率化され、業務工数がかなり削減できたと感じています。

それに、メリービズさんにお任せするまでは時間が非常にタイトかつ人員が不足していたこともあって、決算業務における確認点検作業に不安がありました。しかし、アウトソーシングすることによって、第三者の目が入ることになり、業務の正確性が向上したことも大きな成果の一つだと感じています。

 

営業経理業務を通じて構築した「信頼関係」

──決算に関する業務は、経営の根幹をなす業務の一つだと思います。センシティブな情報もあるでしょうし、アウトソースすることに抵抗はなかったのでしょうか?

鍵冨:おっしゃる通り、気軽に外部のパートナーに依頼できる業務ではありません。弊社としても、いきなり決算業務を依頼することは考えていませんでした。しかし、支払い業務など営業経理業務をお任せする中で「メリービズさんにならお願いしてもいいのではないか」と考えるようになりました。じょじょに信頼関係ができていったというか。

当然、決算業務を丸投げするわけにはいきませんので、お願いしている業務についても必ず弊社での確認も行っています。ただし、たとえ弊社で確認するからといって、大事な決算プロセスを信頼できないパートナーには当然任せられない。会計・経理の専門性を有しているという理由のみならず、営業経理業務を通じて「メリービズさんなら」と思えたからこそ、お任せできました。

──そのように言っていただけて、とても嬉しいです! 最後に、メリービズに期待していることがあれば教えてください。

鍵冨:営業経理、決算管理のどちらにおいても、共に業務を進めていくための下地は整ったと感じています。今後は、協働体制をブラッシュアップしていくことに取り組みたいですね。

かなりスムーズに業務を進められるようになりましたが、細かい部分については改善の余地が残されていると思います。まずは、共にスピード面、精度面により磨きをかけていきたいです。そして、次年度以降にはより範囲を広げてお任せする可能性も大いにあると思っています。

これからもよきパートナーとして、末永くよろしくお願いします。

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