永松 ゆき
Yuki Nagamatsu
リモート経理スタッフ
「4回目の子育てに奮闘中」のワーママが、メリービズのリモートスタッフとして働く理由【リモートスタッフインタビュー vol.1】
メリービズを支える、リモートスタッフ。登録・在籍者数は約900名(2020年11月現在)に及び、データの入力作業など、メリービズのサービスには欠かせない重要な業務を担っている。「縁の下の力持ち」として活躍しているのは、どんなメンバーなのだろうか。
今回お話を伺ったのは、2018年に誕生した第4子の育児に奮闘しながら、メリービズのスタッフとして働いている永松ゆきさん。過去には育児と平行してベンチャー企業で役員を務めるなど、ビジネスパーソンとしても豊富な経験をお持ちだ。
スタッフの中でも異色の経歴を持つ永松さんは、なぜメリービズでリモートスタッフとして働くことを選んだのだろうか。その選択の裏にある家族への想いや、現在のワークスタイルについて伺った。
ベンチャー企業で役員も務めたキャリアウーマンに訪れた転機
──現在メリービズでリモートスタッフとして活躍されている永松さんですが、メリービズで働き始めるまでにはどういったことを?
永松:会社を経営していました。
──え!?会社経営ですか?
永松:びっくりしますよね(笑)。企業のバックオフィス業務をサポートするサービスを展開する会社をつくって経営していたんですよ。
現在も会社経営は続けていますが、業務内容は立ち上げ時から少し変わって、現在はフィナンシャルプランナーの資格を活かし、女性のキャリア支援や、働き方や生き方に関するサポートをメインに提供しています。
──元々はメリービズが展開しているサービスに近い事業を展開する会社を経営されておられたんですね。メリービズのリモートスタッフに登録しようと思ったのは、どんな理由からだったのですか?
永松:子育てに集中するために、時間に融通がきく仕事をしたいと思ったんです。私には4人子どもがいるのですが、会社を経営しているとき、4人目の子を妊娠しました。はじめての男の子ということもありましたし、高齢出産だということもあり、余裕のあるワークスタイルに変えたいと思ったんです。3人目を出産した際、仕事が忙しすぎてほとんど家に帰らず、夫に子育てを任せきりだったのですが、子育ての仕方も考えなくてはいけないなと。
──3人目のお子様を出産された際は、すでに起業されていたのですか?
永松:いえ、サービス業を展開するベンチャー企業の役員をしていたんです。無我夢中でしたよ。会社のすぐ近くにマンションを借り、そこで寝泊まりをしていたくらいです。いま振り返れば、ほとんど仕事中毒と言ってもいいくらいだったと思います(笑)。年収も1,000万くらいいただいていました。
──マンションを借りてまで事業にコミットされていたのですね……。ビジネスパーソンとしてとても充実していたのではないかと想像しますが、その後なぜ起業されたのでしょうか。
永松:自分の持っているスキルや知見を、中小企業のために活かしたいと思ったことがきっかけですね。先程申し上げたベンチャー会社に勤めながら、大学院に通ってアントレプレナーシップに関して研究していた時期があったんです。役員として子会社の経営をサポートする業務をしていたので、体系的に企業運営について学びたいと思い、入学しました。
研究の一貫でビジネスプランを書くことがあり、リモートで企業の事務作業を支援するようなビジネスプランを考えたのですが、結果的にそのビジネスプランを実行に移す形で起業しました。自社の子会社だけではなく、もっと小さな事業者に寄り添うようなことがしたいと思うようになったんです。
生後半年の息子を連れて、キャンピングカーで日本一周──その末にたどり着いた「リモートスタッフ」という働き方
──企業の役員としての業務と平行して、大学院でアントレプレナーシップについて研究し、その後起業されたということですね。
永松:起業後もとても充実した毎日を送っていましたし、事業を拡大していくことも考えていました。でも、先程申し上げたように4人目を授かったこと、正確に言えば生まれてから半年ほど子育てをしながら仕事をする中で、働き方や生き方に関して考えが変わったんです。
生後半年ほどすると子どもが活発に行動するようになり、作業に集中することが難しくなりました。もちろん託児所やベビーシッターに預けることもできたのですが、もっと一緒にいたいなと思うようになったんですね。それで、子どもとキャンピングカーで日本一周することにしたんですよ。
──キャンピングカーで日本一周!?思い切った決断をされたんですね。
永松:これまでにしてこなかった時間の過ごし方もしたいなと。子どもとの時間もたっぷり取れますしね。2018年の秋から1年ほどかけて2019年の夏頃までに沖縄以外の46都道府県を周り、子供と一緒に充実した時間を過ごすと共に達成感を得る事が出来ました。そこから徐々に仕事を再開していこうと考えたのですが、立ち上げた会社の事業を拡大しようとすると、子育てに時間を割けなくなってしまう。
先程申し上げたように、現在は事業内容を変え、事務代行の業務に関しては知人の紹介を通じてのみ請け負っていますが、会社を大きくすることの優先順位は下げようと決めたんです。
──そして、メリービズのリモートスタッフとして働き始めたのですね。
永松:スタッフとして登録したのは、2020年の1月ごろでした。事務のお仕事は好きだし、再開したかったのですが、営業活動を再開して仕事量や労働時間に関してコントロールができなくなると育児に時間が割けず、昔と同じ事の繰り返しだなと悩んでいました。
そんなとき、知人がメリービズのリモートスタッフとしてインタビューを受けている記事を見つけたんです。この仕事であれば、自分のスキルや経験が活かせそうだし「企業のバックオフィス業務をサポートしたい」という起業の原点にある想いとも重なる──そう感じて、スタッフとして登録することを決めましたね。
働く時間も、業務量も「自分次第」
──現在の1日の過ごし方を教えてください。仕事と育児の両立はできていますか?
永松:はい、子どもと過ごす時間を確保しながら働けています。育児をしながらの業務は、計画通りに進むことはありません。1日の始まりに、その日にやるべきことだけを頭の中に入れ、あとは育児の合間にやるべきことを進めている感じですね。
朝8時半に子どもを幼稚園に送り、9時半に帰宅します。そこから子どもを迎えに行く14時までが集中タイム。私はお風呂が大好きなので、業務に余裕があるときはこの時間に長風呂をしたりと、自分の時間もしっかり確保できているのが嬉しいですね。
──現在何社ほどの顧客を担当されているのでしょうか。具体的な業務内容もお聞かせください。
永松:現在担当しているのは7社です。顧客によって担当する業務は異なるのですが、会計ソフトへの入力業務や、資料のチェック、あるいは担当する顧客の出入金を管理票と照らし合わせながら確認する仕事がメインですね。
──担当する顧客や業務内容はどのように決定されるのでしょうか。
永松:メリービズは社内のコミュニケーションツールとしてSlackを利用しているのですが、新しい案件が生じるとSlack内で「こんな業務をするために、週これくらいの時間を割ける人はおられますか」と募集がかかるんです。そのときの業務量や育児などの都合を鑑みて、その仕事を受けたいと思う場合には手を挙げます。自分の都合に応じて業務量をコントロールできるのはありがたいですよね。
──リモートスタッフとして半年ほど働かれてきた中で、「働きやすいな」と感じているポイントはありますか?
永松:コミュニケーションする相手が「経理のプロ」だからこそ、ストレスを感じずに業務を進められることですね。私たちリモートスタッフがコミュニケーションを取るのは、メリービズの社員が中心になるのですが、みんな経理の知識があるので余計なストレスがかからない。
経理の業務には、専門用語が多いんです。会社員時代は、そういった専門用語を知らない事業部の方々や経営者などとコミュニケーションしなければならなかったので、その都度用語の意味や前提となる知識を説明しなくてはならず、なかなか話が進みませんでした。当時はそれが当たり前でしたが、振り返ってみればかなりのストレスを抱えていたのでしょうね(笑)。
──確かに、関係する全ての人が前提知識を共有出来ている環境は、ストレスが少なそうですね。
永松:また、クライアントとのコミュニケーションは基本的に社員が担当するため、作業に集中できることも働きやすいポイントですね。自分がやるべき業務が明確になっていますし、突発的に作業が発生することもないので、子育てをしている身としてはとても助かっています。
とはいえ、ただ作業をこなすだけというわけではないんです。作業をする中で考えた改善策や、「こうした方がいいのではないか」といった提案は積極的に取り入れてくれますし、能動的に働ける環境を作っていただけていると感じていますよ。
「自由」な働き方を続けたいからこそ、自らのスキルを磨き続ける
──フルリモートで業務をされていると思いますが、働きづらさを感じることはありませんか?
永松:全くないですね。実はメリービズの社員とは一度も対面で会ったことはないのですが、働きづらいなと思ったことは一度もありませんね。質問があるときは、Slackで聞けばすぐに社員が返事をくれますし。
私たちが担当している業務は、リモートワークとの相性がいいんだと思います。事務を経験されたことがある人は分かると思いますが一番効率が悪くなるのは、誰かから話しかけられるとき。もちろん、業務に関係あるお話ならまだいいですが、集中しているときにどうでもいい話をされてイライラした経験がある人は少なくないはず(笑)。リモートワークではそういったことが一切ないので、集中して仕事ができていますね。
──お子様がいる方だと、特にリモートワークのメリットは大きそうですね。
永松:もちろん子どもが近くにいる場合は気をつかわなければなりませんし、大変なこともありますが、それでもメリットの方が大きいと私は感じています。子育て中のママは、ただでさえ行動の選択肢が少なくなりがちです。
そんな中で「決まった時間にオフィスに行き、決まった時間までオフィスにいる」のは、さらに行動の幅を狭めてしまう。リモートで働くという選択肢があるのであれば、ぜひチャレンジしてみてもらいたいと思っています。
──リモートスタッフとして働かれている中で意識されていることはありますか?
永松:自らの業務に責任を持つこと、そして、勉強し続けることは意識していますね。リモートで働いたことがない方から「家で働けるって楽そうでいいね」と言われることがあるのですが、決して仕事自体が楽になったとは思いません。私たちが任せていただいているのは、クライアントの重要な経理業務。そこには重い責任が伴います。決して楽をできる仕事ではないと私は感じています。
また、リモートワークだからといって楽をしていたら、すぐに仕事を任せてもらえなくなるという危機感は常に持っています。AIなどテクノロジーの発達によって、効率化されるのは経理領域の仕事も例外ではありません。最新のITツールに関する勉強は続けなければなりませんし、このワークスタイルを継続していきたいからこそ、努力が必要だと思っていますね。
──自由だからといって楽をするのではなく、自らを律して学び続けなければならないということですね。
永松:メリービズは業務で使用するITツールに関する説明もしてくれますし、業務を進める上でのサポートもしっかりしているので、安心して仕事が始められると思いますよ。ただし、自由な働き方を続けるためには、能動的に学び続けなければならない。
子どもがいるから自由なワークスタイルで働きたいし、自らのスキルも伸ばし続けたい──そんな想いを持っている人にとっては、最高の職場なのではないでしょうか。
公開日:2020/6/25